これは私が小学生だったころの90年代半ばくらいのころの話です。
私の家は当時米をつくっている兼業農家で、収穫の後の山が紅葉する時期に車で家族旅行に行くのが恒例でした。私も小学生ながら農作業を手伝っていました。
その年のその日もいつもと同じように家族旅行へ行き、昼間は車で観光地を巡り、夜は宿で温泉や食事を楽しみました。
宿泊した部屋は入り口を入るとテレビがあるくつろぐ部屋と、入り口から見て左側にドアがあり、そこを開けるとベッドが置いてある寝室という間取りです。
そして、ことが起こったのは寝ているときのことです。
私はとなりの部屋と行き来するドアに足を向けて眠っており、寝床について眠っていた私は何気なく目を覚ましました。たまたま父親がとなりの部屋へ歩いて行くところが目に入り、パタンという音をたててドアが閉まりました。テレビでも観るのだろうと思い、何気なく寝ている他の家族に目を向けました。妹、弟、母親、そして父親が眠っていました。もちろん不審には思いました。しかし、本能が詮索を拒否しました。私は再びそのまま眠りにつきました。
![ドアの向こうへ](http://kirikablog.dip.jp/wp-content/uploads/2020/05/kage.jpg)
このことについては今現在も怖くて本人にきけていないです。
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